1964年の東京オリンピック直後と比べて日本の子どもたちの体は大きくなったものの、それに見合う体力が身についていない
来年に延期となった2度目の東京五輪を前に、スポーツ庁は10代の男女について、1960年代と2019年度の結果を比較し、体格や体力、運動習慣などの変化を調べました。
まとめると以下の3点が印象的でした。
【1】1964年の東京オリンピックの直後と比べ、体は大きくなったが、それに見合う体力が身についていない
【2】1985年ごろまでは大型化に合わせて体力も伸びていたが、その後は体力だけが低下。特に運動が苦手な子が大きく落ち込んだ
【3】一競技集中のせいか、その競技以外はかなり不器用?小さい頃にいろいろな運動をすることはその後の発達や総合的な運動能力の形成に大切
補足の情報です。
身長、体重を1964年度と2019年度で比較すると、いずれも10代の男女の全年齢で19年度が上回っていました。
16歳でみると、男子は身長が5・5センチ以上高くなり、体重は5キロ近く重くなった。女子も身長が4センチ近く伸び、体重は2キロ以上増えている。栄養状態の改善の結果とみられます。
しかし、握力、50メートル走、持久走(男子1500メートル、女子1000メートル)、ボール投げの4種目について、64~68年度の平均値と19年度を比べたところ、筋力の代表的指標とされる握力は、男女とも10代前半は拮抗(きっこう)するものの、14歳以降は19年度が下回りました。
ボール投げはすべての年齢で60年代に及ばず、10、11歳の男子は7メートル以上記録が低かったとのこと。持久走はほぼ同水準で、19年度の方が良かったのは50メートル走だけでした。
こどもたちの昔と比べて体格は良くなっているものの、その体に見合ったような十分な運動経験がなく、体の動かし方が身に付いていない。体の使い方が相当に不器用になっているのではないか?という見方です。
木にぶら下がったり、遊具につかまったり、それが当たり前の頃は握力が自然と強くなり、運動機会が確保されていたのだと思います。
それが、ケガのリスクがある、危険だから撤去、という流れで今のこの状況を一部作っているのかもしれません。
子どもの脳は、楽しい運動でこそ鍛えられるという論文なども発表されていたりします。運動、本当に見直すべき時がきていると感じます。
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